11月9日に乱高下した日経平均株価ですが、ここのところ22000円台の高値安定を保っています。このような状態ですと、今後もっと上がるのではという展望を持つ人がいれば、流石に上がりすぎで今からは下がると考える人と両方います。しかし、過日のコラム「投資は予想のゲームではない」でも述べたように、どちらかになるかは誰にもわからないのです。本来、投資は全体相場の強弱に関係なく、いつでもイン可能で、いつでもアウト可能であるものです。行動学投資においては、どんな状況でもそれなりのパフォーマンスを発揮できます。
かなり昔から有名な投資手法にドル・コスト平均法があります。これは、端的にいうと、有価証券の数量を決めて買うのではなく、あらかじめ予算を決めておき、可能な数量だけ買うというやり方です。例えば、ある株を時間を異にして何回かに分けて購入するとします。1回目の購入時にその株価が100円で100株購入したとすると、10000円かかります。2回目の購入時、株価が50円だとした時、数量を決めて買う方法ですと、5000円で100株購入する事になりますが、ドル・コスト平均法では、10000円分の株数つまり200株を購入する事になります。これを次も、その次も繰り返します。これは非常に教科書的な手法ではありますが、株価が下がれば安い値段で多く購入出来、一方で株価が上がれば購入数は減りますが保有株としては含み益が出ている可能性が高いという点で、忙しい個人投資家にとっては、一喜一憂する事なく投資活動を行える極めて優れた手法です。